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432:真如苑 Date: 2002-02-27 (Wed) *真如苑の本部を見学する。立川のあちこちに関連施設が散らばる。仏教の系譜にあるので、装飾は見慣れたものが多い。造形は曲線や多角形が特徴。要の真澄寺や第一精舎は、校倉造など、伝統的なデザインを参照しつつも、60年代の近代建築の雰囲気をとてもよく伝えている。最近、復元移築された真澄寺は、教団の創成期を伝えており興味深い。平日だが、熱心な参拝客がけっこう来ていました。(興味本位に書けば、)中高年の方だけではなく、ルーズソックスのコギャルもいたりする。ちょうど、共同通信社の依頼で、山口文憲「日本ばちかん巡り」(新潮社)という新宗教の本部ルポの書評をやったばかりなのですが、ここでも真如苑は紹介されています。 *「建築文化」2002年4月号が届く。全体的なデザインが一新し、カッコよくなりました。渡辺高宏さんに、「新宗教と巨大建築」の書評をやっていただきました。 *ところで、下記サイト。建築家最大トーナメントというのが、結構笑えます。僕もvs石山修武で、登場しているんですが。 http://isweb15.infoseek.co.jp/art/kengojam/toppp/text01.htm | |
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431:安藤建築ニ題 Date: 2002-02-24 (Sun) *所用で大阪に。狭山池博物館は、住宅地に突如大きな直方体として現れる(反対方向にはPLの塔が見える)。堤や取水塔など、展示物のスケールにあわせて箱のヴォリュームが決まる明快な構成。圧巻は両側から滝のように水が落ちる水庭。司馬遼太郎記念館は、湾曲するコンクリートのあいだで、地下を掘り下げ、膨大な蔵書をそのまま展示する本の壁を出現させる。そこに全面ガラスの開口から光がそそぐ。一作家の頭脳の中が展開されているようで興味深い。いずれも、独特なプログラムで、そうした仕事を呼びこむのも建築家の才能だと改めて感じる。ともに、コンクリートの壁で外界と遮断し、その内部にコントロールされた見事な空間をつくる。そして、非常に西欧的だ。水庭はヨーロッパの庭園の系譜に正しく所属するし、すさまじい本の壁もヨーロッパの図書館のお得意だ(例えば、ウィーンやロンドンのものは、司馬記念館よりはるかに凄い)。 *KPOキリンプラザ大阪のストーム・トーガソンの展覧会オープニングへ。ピンク・フロイドやツェッペリンなど、ロックのジャケットを手がけたデザイナーです。こうして見ると、シュルレアリスムの継承者であることがよくわかる。「エコーズ」の内部と外部の空間がおりたたまれた不思議な風景が、どのように撮影されたかの紹介が興味深い。 ・キリンプラザのステップ・ギャラリー(階段室をギャラリー化)では、「なんだ!」と疑問に答えるアートが展示されています。 ・遅くまで飲み、最後は、前に宮本佳明さんに教えてもらった眼鏡屋兼飲み屋へ。 *2/23は、新宿歌舞伎町にて、「近代の神々と建築」出版ならびに「新宗教と巨大建築」重版のパーティを行う。来ていただいた方々、ありがとうございました。最後は、建築家の南、編集者の安部、境さんらとゴールデン街へ。不思議な店で、「8時だよ全員集合」のビデオをずっと流していた。いや懐かしい。 ・2/24の「朝日新聞」の書評欄にて、橋爪紳也さんが「新宗教と巨大建築」をとりあげていました。 | |
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430:マッリの種 Date: 2002-02-22 (Fri) *2/22は、エクスナレッジの取材。 ・その後で「マッリの種」の試写会へ(初夏ロードショー)。なかなかの傑作。要人暗殺にしむけられた、女性の自爆テロリストが主人公。インド映画と言えば、歌って踊るムトゥの印象が強いし、やはり女性の自爆テロリストがでる悲劇「ディルセ」ですらそうだったが、「マッリの種」はまったくそうではない。低予算ながら、映像美を追求する。これは顔と水の映画だ。とにかく顔のアップが多い。そして水しぶき。thinking bomb(考える爆弾)として育てられたマッリの最後の選択まで、緊張がとぎれることがない。死に向かって強烈な生があふれだす。「ディルセ」がインド版「シュリ」だとしたら、「マッリの種」は「ニキータ」の雰囲気に近い。 *「近代の神々と建築」が書店に並びはじめました。吉祥寺ロンロンの弘栄堂は、人文書のいいところに平積み、しかしパルコのブックセンターは建築書のコーナーに1冊のみ。書店によって置き場所が違う。 ・アレフ/オウムの広報・荒木浩氏の「かぼちゃ短信」にて、「新宗教と巨大建築」の感想がのっていた。最近、天理教の教会長からも感想のメールが舞い込む。 http://araki.aleph.to/ | |
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429:日本の黒い夏 Date: 2002-02-21 (Thu) *問題になっているソルトレイク・オリンピックにおけるフィギュアの採点。フランスの審査員に圧力がかかったか否か以前に気になることがある。そもそもフランス以外の8ヵ国の審査員は、僅差とされるロシアとカナダの演技に対し(ちなみに、僕は演技の映像を見ていないし、見たとしても技量を判断する資質もない)、旧東西陣営の区分けできれいに票を入れていた。つまり、カナダ、アメリカ、ドイツ、日本はカナダに、ロシア、中国、ポーランド、ウクライナはロシアに、である。で、当然(?)、フランスはカナダに入れるはず(?)だったのが、ロシアに入れたために、5対4でロシアが金メダルになった。もちろん、フランス人に圧力があったかどうかも問われるべきだとは思うのだが、普通に考えれば、8ヵ国の審査員の判断がすべて冷戦時代の構図と一致していること自体、とてもおかしいのではないか?こういう風に採点が分かれることが当たりだとしたら、自白したとされるフランスの審査員だけが問題ではない。もちろん、ロシアが疑惑の金をとったことをアメリカのメディアが大騒ぎして、早急に「解決」したことが、すでに国の圧力とスポーツが無関係ではないことをよく示しているのだが。 *「日本の黒い夏」を見る。松本のサリン事件で冤罪が起きた経緯をドキュメント風に伝える映画。真面目な映画だとは思う。しかし、正義感あふれる(イノセントな)高校生が、(視聴率競争で堕落した)報道や警察の問題を取材するという設定は、どうしても納得いかない。それが決定的にこの映画をつまらなくしている。また、ドキュメント「風」ゆえに、実際の事件に近いながらも、創作したエピソードや脚色、いらない再現シーンがあり、それが「事実」とは何かを問うはずのこの映画の立場をおかしなものにしている。報道を考えさせるという意味では、「A」と「A2」の方が断然すぐれている。ちなみに、やはりテレビと犯罪の共犯関係をテーマにした映画「15ミニッツ」を最近見たが、全然だめ。ところで、深夜に放映している井筒監督の自腹映画批評。大変なことになってますねえ。ロードショー映画の悪口を言ったら、配給会社も映画館も協力を拒否するようになり、画面ではイラストで「オーシャンズ11」を紹介していた。テレビの映画紹介は、ほめる以外のことを言ってはいけないということか。 *「ダカーポ」3月6日号の「旬の本」コーナーで、「新宗教と巨大建築」がとりあげられていました。それと今度の「朝日新聞」でも紹介されるようです。これで毎日、読売、日経、産経、共同通信の各紙を制覇です。 http://book.asahi.com/review/?info=s&no=8&pno=2 | |
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428:リノベーション・スタディーズ第3回 Date: 2002-02-20 (Wed) *TNプローブのウェブに寄稿している連載「都市と他者(6)」がアップされました。タイトルは、「世界を白か黒かで塗りつぶすのではなく、カラフルなモザイクとして見つめること」で、葛西さんのマレーシアの記事へのコメントになります。シンガポールにも触れています。 http://www.tnprobe.com/extra/igarashi.html *「日経新聞」2月17日の書評欄にて、「新宗教と巨大建築」が紹介されました。 *2/19は、タマダ・プロジェクトにて、リノベーション・スタディーズの第3回を行う。松村秀一先生が、団地再生を軸に「「再生」という仕事」のレクチャーをする。今後の建築界、NPOの可能性、コミュニケーターの必要性、プロジェクトの失敗例など、幅広くヴィジョンを語ってもらう。明快な語り口にみな感心する。昨年、同じく団地再生の本を刊行したみかんぐみからは、竹内昌義さんが出席。空きが多いオフィスビルを居住施設に転用する松村先生の研究についても討論を行う。 | |
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427:さくらアパートメント Date: 2002-02-18 (Mon) *森万里子の展覧会の文が2つ活字化されました。 ・ひとつは「日経アーキテクチュア」2002年2月18日号で、本体のガラス特集にあわせて、「建築イソイソばなし」の連載に「美術館に出現したガラスの神殿」を寄稿しました。こちらはガラスのことを詳しく書いています。 ・もうひとつは「美術手帖」3月号で、森万里子特集に「ドリーム・テンプル論:美術と宗教のあいだ」を寄稿しました。こちらは彼女の作風と関連づけて形態分析を行い、岡倉天心の夢殿開扉のエピソードにひっかけて、宗教性について触れています。 ・で、同号の「美術手帖」の新刊案内に「新宗教と巨大建築」が紹介されました。新宗教建築再読の試みに、違和感を感じるか、看過するか、それは現代の試金石である、とあります。また「毎日新聞」に掲載された僕へのインタビュー記事がウェブにのりました。 http://www.mainichi.co.jp/life/dokusho/2002/0210/07.html *所用で名古屋に。久しぶりに明治村に行く。ライトの帝国ホテルはくどいなあ(でも、いい)。東京で45年、犬山に移築して34年。もうすぐこちらに来てからの建築人生が長くなる。他も物件もそのうちそうなると思うと不思議だ。 ・デザイン基地のナディアパークと公園を挟んで斜め向かいにある、さくらアパートメント(中区栄3-28-111)。どうも複雑な増改築をされた旅館をリノベーションして、若者向けの小さな店をいっぱい入れている。誰が仕かけたのか知らないけど、すごく面白い。特に本館は迷宮のような空間と怪しげな旅館装飾がたまらない。ちなみに、ナディアパークでは、名古屋デザイナー学院の卒計展をやっていたので、建築系の展示だけ見てみる。ほとんどが街並み派的なデザインで、良くも悪くも現在の流行が投影されていないことが印象的だった。経験上、卒計展はもっともダイレクトに時代の流行を反映するので。 | |
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426:Black HaWK DOOOWNNN!!! Date: 2002-02-15 (Fri) *2/15は、原稿のため、朝から都内の建築をいろいろまわる。なくなっていた物件も幾つかあり、ショック。 ・午後、リドリー・スコットの新作「ブラックホーク・ダウン」の試写会へ(3月末公開)。旧そごうの7階ホールだけに、これだけ大がかりな会に行ったのは「エイリアン4」以来です。本国や回想シーンが一切なく、戦場のみの映像。しかも、1993年の一回のソマリアの作戦だけに焦点を絞ったドキュメント風。ソマリアの「悪者」を捕らえる簡単な作戦のはずが、ヘリのブラックホークが墜落し、泥沼化。15時間に及ぶ戦闘に。スコットお得意のもやもや映像は、本作では砂ふぶきになっている。こうした時期だけに物議をかもしだすのはよくわかるが、この映画は徹底的に現地人を虫ケラのように描く。ゲームのように、彼らはばたばたと倒れる。ソマリア側の視点を入れて、バランスをとることを拒否した結果、アメリカ兵から見た一方的な「リアル」が伝わる。ソマリアの民兵はコミュニケーション不可能な絶対的他者だ。これはスコットの「エイリアン」にも通じる(他のエイリアン・シリーズだと、コミュニケーションが発生し、ついにリプリーと融合する)。かといって、アメリカの正義は絶対だというメッセージもない。現場では、仲間を助け、敵は無慈悲に殺すというこの二原則しかない。「プライベート・ライアン」も同じく不条理な状況だったが、登場人物は一応満足感を得た。「ブラックホーク・ダウン」にこうした満足はない。スコットはあえて良いとも悪いとも言わない。実際、彼はこういう。「これは、観客に問いかける作品であって、答えを提供する作品ではない」と。だから、この映画で、やはりアメリカは素晴らしいと思う人もいるだろうし、不条理な戦闘に暗澹たる思いになる人もいるだろう。この映画はソマリア人の描き方が批判されているが、ここまで非人間的に描くと、かえって観客は反戦に傾くのではないか(それも狙ったようにも見えるが)。ちなみに、この戦いでアメリカ兵19人、ソマリア族1000人以上が死亡した。その前にソマリアの内乱と飢餓で30万人が亡くなっている。 ・夕方、ワタリウムのフラー展へ。神奈川からの巡回で内容は同じでしたが、テロ以降で関心が変わった。去年はフラーのスケッチのヘタさに興味をもったけど、今年はフラーと戦争の関係に目が向く。 *共同通信社で配信した「新宗教と巨大建築」の書評が「北国新聞」2月10日に掲載されました。建築家の中村研一さんが建築の立場から、明快にこの本の位置づけをされています。 *「BRUTUS」2月15日のストリート特集。首都高速から建築を見るページを企画・構成しました(文章はライターさんが書いたもの)。基本的には、この前の「NAVI」と同じコンセプトですが、幾つか違う建物の情報が入っています。 | |
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425:近代の神々と建築 Date: 2002-02-15 (Fri) *2/14は、廣済堂出版の武井さんと会う。僕の3册目の単著となる「近代の神々と建築 :靖国神社からソルトレイク・シティまで」の見本が完成。紫の題字のなかなかいい感じの表紙と装幀です。講談社から出した本と姉妹編にあたる内容で、こちらは日本近代の神社建築や、海外のモルモン教(ソルトレイク・シティ)、カオダイ教(ベトナム)、ウガンダのカルト教団について論じています。値段は1400円+税。来週後半くらいから書店に並びはじめると思いますので、見かけたら手にとってやってください。 ・その後、リビングデザイン誌の橋場さんと打ち合わせ。次回は東京建築鑑賞の特集になるとか。今後は建築に力を入れた内容になっていくようです。 * ところで、雪印の事件。「意図的に」ラベルを張り替えたのは、「犯罪」ですが、(雪印擁護になるからか)語られないこととして、ほとんどの消費者にとって肉の原産地がどこか判別できないということは、そもそもあまり意味のない差異しかないことを意味するのではないか。ソムリエのように、味にうるさい消費者が可能であれば、内部告発を待たずとも、すぐに「不正」は明らかになるはず。にもかかわらず、わからなかったのは、北海道産より熊本産の方が絶対的にいいという根拠が希薄ということではないか。こうしたイメージの序列関係が壊されないためにも、熊本の業者は雪印を訴えないといけないのだ(そう言えば、ペプシのCMで、コカコーラとの街頭飲み比べ調査をやり、僅差でペプシの負けというのをわざわざ発表したものがあった)。ところで、こうした肉の原産地の表示は、いつ頃から始まったのか?少なくとも50年前にはなかったように思うのだが、この慣習は肉の格差を促進し、虚偽の表記という「犯罪」を生みだした。 ***近代の神々と建築 *目次 *プロローグ 2001年のヴァンダリズム *第1部 日本の近代宗教と建築 ・神社はなぜ木造なのか ・モニュメントとしての近代神社 ・海外神社の植民地主義と地域主義 ・中心と分裂〜天理教と大本教の聖地 ・楽園の国ハワイの日本宗教 *第2部 海外の近代宗教と建築 ・神の国ーアメリカ ・装飾と意味〜カオダイ教の大寺院 ・教会が死の方舟になるとき *エピローグ 21世紀最初の建築、ユダヤ博物館の誕生 *政治的存在としての宗教建築ーあとがきに代えて | |
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424:ジブリ美術館 Date: 2002-02-13 (Wed) *来週、2/19の6時30分からリノベーション・スタディーズの第3回を行います。今度は、松村秀一先生による団地再生のレクチャーと討議です。詳しい情報は、このサイトのBBS「CAD」の方に書き込みましたので、そちらを参照してください。 *2/12は、「棒」の試写会へ(3月公開)。結婚したAV男優と女優の物語。設定は面白いと思うのだけど、全体的に散漫だった。田口トモロヲが泣きながらがつがつメシを食うおかしなシーンと、見慣れた吉祥寺の風景が印象的。 ・「navi」の首都高速建築mapに協力してもらった松田達と浅井薫らと打ち上げ。 *2/13は、ジブリ美術館へ。テーマパークではなく、教育的な施設でした。空間や細部に仕かけをつくり、あまりフェイクを用いないように配慮していたが、「建築」としては甘さが目立つ。展示からもうかがえるように、ジブリのアニメ作品の方がよっぽど精度の高い建築なのではないか。地上レベルの展示は作品制作の様子がうかがえて楽しい。ディズニー的なものへの批判もやろうとしているのだが、ディズニーの虚構を徹底させる意志は改めてすごいと思う。ここでしか見られないオリジナル作品が中央線沿いを舞台にしているのは、悪くない。ジブリ美術館については、いずれ原稿に書く予定。 | |
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423:今度は毎日新聞に Date: 2002-02-12 (Tue) *「カーサ・ブルータス」のニューヨーク特集号も刊行されました。ここでは、ミノル・ヤマサキの紹介、クライスラービルの解説のページに加え、15分で読む「錯乱のニューヨーク」のコーナーに寄稿しました。特に「錯乱のニューヨーク」は、ロックフェラー先生とエンパイアくんとクライスラーさんの問答形式で、本を要約するという試みで書いてみたので、是非見てやってください。 *「毎日新聞」2/10の読書欄にて、「思想はいかにして形になるか」という見出しで、「新宗教と巨大建築」の著者インタビューが掲載されました。教団の発展と建築の関係を的確にまとめています。さすがにカメラマンも来ていたので、読売、産経の時よりも顔写真がよく映ってますねえ。amazonの和書チャートで一時600位台まで急上昇したのは、おそらくこれと直前の読売新聞の影響だろう。 *日月は吉祥寺のカフェめぐり。幾つか新たに発見しました。先週オープンした武蔵野市立吉祥寺美術館にも寄る。入場料100円は安くていいんだけど、所蔵作品はあまり好みではない。モダニズムからポストモダンの有名な椅子を何脚か設置してあって、それに座れるのが楽しい。しかし、荻原英雄の展示室の富士山シリーズと(確かヴェンチューリによる)ポストモダンな椅子は、とても奇妙な組み合わせだ。 | |
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422:読売新聞の記事に登場しました Date: 2002-02-10 (Sun) *2/8は、国立音大の図書館へ。なかなかいい施設です。 ・話題の映画マフマルバフ「カンダハール」を見る。自殺をほのめかす妹を救いに、カンダハールに向かう姉の旅。この映画は両義的な意味あいをおびる。女性の頭をおおうブルカを単純に抑圧のシンボルとして描くのは気になったが、同時にそのブルカは美しい風景を構成する要素としても使われる。地雷により足を失った人々も、シュールで美しい映像に回収される。細見和之が指摘するように、これはタリバンの抑圧をいち早く告発した映画として、すなわちアメリカの空爆を正当化するものとして鑑賞されかねない逆説もはらんでいる。実際、アメリカ政府は9月11日の直後、急いでこの映画をとり寄せ、鑑賞したらしい。そして主人公の女性は、欧米的な価値観と同化している。というわけで、映像のない国アフガニスタンに映像を与えてしまったマフマルバフの映画は、とても奇妙な位置にある。そもそも、ドキュメント仕立ての物語であり、「現実」を撮影した映画ではない。カンダハールも、常に映画の外部に存在するが、むしろその内部に入り込むこと(映像化)に失敗したことを評価すべきなのかもしれない。 ・新宿コニカプラザの小林伸一郎の写真展「廃墟漂流」へ。廃墟は手がたく、それなりにいいものが撮れてしまうテーマだが、彼が面白いのは、それをありがちな白黒ではなく、色彩を強調したカラー写真で撮影しているところだ。廃棄された建築は、錆びたり、苔がはえたり、植物におおわれるなどして、信じられないくらいに生き生きとしている。逆に、新築されたばかりの竣工写真の方が、死んだ状態に見える。廃墟=死というのは、人間中心の見方に過ぎない。廃墟になって建築は新しい生を獲得するかのようだ。 ・とある地方都市再生プロジェクトのミーティング。長くて疲れる。 *「読売新聞」2002年2月8日夕刊の「気鋭新鋭」のコーナーで紹介される。新刊「新宗教と巨大建築」の内容から始まって、ロック少年だったこと、同人誌「エディフィカーレ」のこと、最近の活動などがコンパクトにまとまっています。 *2/9は、横須賀へ。初めて行ったんですが、有名なドブ板通りはキレイになっていました。 *本の紹介文を2つ書きました。ひとつは「2001年読書アンケート」(『みすず』2002年2月号)で、現代都市の変容を描く5册をとりあげました。「mutations」「メイド・イン・トーキョー」、「東京リノベーション」などです。もうひとつは、「歴史の粘着性を壊す 「零」の地点から」(『図書新聞』2002年2月16日号)で、鈴木了二さんの『建築零年』を書評したものです。文章も内容もすぐれていて、かつまともに建築を論じたいい本は、意外に少ないですから、おすすめです。 *僕が審査員を担当する第8回リビングデザイン賞のテーマ「寄り道できる家」が正式に発表されました。グランプリは100万円。応募締切は4月30日。詳しくは、03-5322-6500(LD賞事務局へ)か、下記のozoneのホームぺージで。 http://www.ozone.co.jp/ | |
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421:ソルトレイク・シティ Date: 2002-02-08 (Fri) *「10+1」の写真アーカイブで、ソルトレイク・シティ編をアップしました。もちろん、冬季オリンピック開催にあわせたものですが、それだけではありません。2/20発売の「近代の神々と建築」において、モルモン教を論じた章で、十分な数の図版を収録できなかったため、ウェブと連動させてしまおうという試みです。つまり、テキストは本で、豊富な写真は「10+1」のアーカイブで、というわけです。 http://tenplusone.inax.co.jp/ *短いですが、「週刊新潮」最新号に「新宗教と巨大建築」の紹介がのりました。「日経アーキテクチュア」2月4日号の新刊紹介のページにも掲載されました。なお、同号では、佐藤敏宏さんが「地元の名建築」コーナーで福島の物件を紹介しつつ、昨年12月に僕が行った「建築あそび」にも触れています。この号は、北方の集合住宅を市民が訴えた事件についての詳しい報道がありますし、世界貿易センタービルの解体や、葛西さんによるシンガポールの建築プロジェクトの記事もあって、充実しています。 *2/7は、エクスナレッジの小林さんと打ち合わせ。今度は日本現代建築家の特集をやるそうです。 ・ここ1週間、3つの学校のレポートを毎日採点しています。いずれも写真を撮影するタイプの課題ですが(文章を書くという選択肢もあるが、こちらを選ぶ人は少ない)、写真家でなくても、十分に楽しめる。学生であっても、写真を見ると、その人が何を見て、何を見ていないか、どれくらい建築や都市を考えているかが、本当によく伝わってくる。文章で書かせるよりも、残酷なまでにそれがはっきりと現れる。感心させられるような視点の写真もときどき出会う。3つの学校で合計すると、350くらいのレポートをみないといけないのだが、そういう意味でこれはなかなか飽きがこない。 | |
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420:アレフ/オウム施設を見学 Date: 2002-02-07 (Thu) *2/6は、「地獄の黙示録」を見る。圧巻の3時間半。純粋戦争ではなく、まさにベトコンを殺戮する戦闘の最中に、サーフィンに興じたり、負傷したベトナム人の幼児を助けたり、ジャーナリストが撮影したりという無茶苦茶な状況が印象的ではあるが、考えてみると、アフガンでも、空から爆弾と食料を投下するという意味では、コメディは変わらない。この映画の長さは密林の奥深くでカーツ大佐と出会うまでの距離感を示すのにはちょうどいいかもしれない。現在見ると、「原住民」の描き方が「キングコング」の世界とほとんど変わらないというのは気になる(アメリカ人だけが狂気たりえて、「原住民」はただ強力な支配者を崇拝するのみ)。 *その後、渋谷クラブクアトロのデヴィッド・バーンのライブに行く。僕のキャラを知っている人には意外なライブなのですが、キリンラガークラブの厚意で見ることに。豊かで、楽しい音楽だ。パーカッションとストリングスの組み合わせが意表をつく。それにしても、踊りは奇妙。目の前には。ピーター・バラカンが関係者席に座っていた。講談社の岡本さんから、80年代のニューアカの雰囲気とトーキングヘッズの関係についてきく。 *2/7は、映画の日を返上して、三和のアレフ/オウムの施設を見学。上野駅から1時間。古河駅からバスでさらに30分。下車して寂しい風景を10分程歩いて、ようやく到着。遠いです。一般公開日でしたが、今回は住民が参加せず、数社のテレビ局やマスコミの人たちとともに、荒木浩氏の案内で、内部を見てまわる。詳しいことは、いずれ原稿で書きますが、この施設はつぶれた印刷工場を教団が購入し、宗教+居住の空間にリノベーションしたもの。あちこちで信者の手づくりやら、廃品利用のリサイクルがある。外観はほとんど手を加えていない。しかし、マスコミは施設を「見る」よりも、ひたすら麻原や事件のことについて質問を繰返していた(映画は視覚だが、テレビは視覚のメディアではなく、語りだというハスミさんの指摘を思い出す)。三和には介護部もあるせいか、白髪まじりの高年齢の信者が非常に多いのも印象的だった。敷地には倉庫としてオレンジのコンテナを15個程並べているが、この一帯は畑とぼろい工場しかないので、それなりに調和?している。建築の世界では、窓が少ないデザインをサティアン風と言うんですよと教えたら、えらい信者にウケていた。 ・これが実現したのは、1月末からアレフの空間を取材したいと申し込んでいたからで、荒木氏から連絡を受けたからだ。教団施設の前には警察と公安らしき人がずっといて、僕がインターホンで五十嵐ですというと、君が荒木から電話をもらった人だねという風に話しかけていた。要するに、荒木氏の電話は常に盗聴されているんでしょうか。取材を終えた後も、なかでどんな会話をしたのか?など、いろいろ尋ねられた。彼らをとりまく環境は依然厳しい。 | |
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419:取材 Date: 2002-02-02 (Sat) *今週は、4ヶ月間アジアとヨーロッパを放浪していたナチュラルの津川さんが帰国し、久しぶりに飲む。旅先のネット・カフェ事情やインドのはなしでもりあがる。 ・毎日新聞が「新宗教と巨大建築」の取材に来る。 ・読売新聞が「気鋭新鋭」という若手紹介のコーナーで、取材に来る。 ・時事通信社のbookレビューにラインナップされました。 http://www.jiji.com/edit/wappen/book/2002/0117.html *おかげさまで順調に売れ、「新宗教と巨大建築」の重版が決定しました。amazonの和書売り上げ順位をときどきチェックしていると、3000位台から5000位台をうろうろ(漫画も含むすべての本のチャートなので、一応健闘なんです)。ウェブ上でも、幾つかのレビューが出ています。天理大やオタク系のサイトなど、建築と関係ないところで読まれていますねえ。 ・昨年末、「終わりの建築/始まりの建築」がダカーポで紹介されたときのテキストは下記で読めます。 http://www1.e-hon.ne.jp/content/dacapo.html *タマダ・プロジェクトで打ち合わせ。 | |
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